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「遥かに仰ぎ、麗しの」分校系考察 [かにしの]

「遥かに仰ぎ、麗しの」分校系考察
本校系は考察1を参照
ここからは分校系について書いていきます。
分校系は本校系ほど綺麗にはまとめられませんでした。
グダグダ文になってるところも多いけどこれが現状での自分の限界。

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「遥かに仰ぎ、麗しの」考察本校編 [かにしの]

思ったよりも長文になってしまったので分割。
「遥かに仰ぎ、麗しの」考察1
導入~本校系について

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榛葉邑那 攻略ver1.00 [かにしの]

榛葉邑那 攻略ver1.01(07/02/25)

第01話「汝等此処より入りたる者」

とりあえずほうっておく
第02話「分校のありふれた日常」
もう少しぼんやりしている
庶民らしくカップ麺
仁礼の助けは借りない。

邑那「歴史というより技術や思想が変化しても変わらぬ人間の行動原理にです」
邑那「年月を経て世代が変わっても、変わらない事にこそ興味をそそられます」
親子の情とかは変わらないね
僕は知っている。そういった物が欠落した人間がいるということを。でも、そんな奴らは例外だ。
親子の情や家族の愛は変わらない。変わっていない筈だ。

仁礼に聞いてみる
外出したコトがないわけがない
ここで相沢を待つ
通販さんの事を聞く
第03話「遊園地へ行こう!」
相沢に仁礼と仲が悪いわけを聞く。
もう少しここにいる
第04話「家族の肖像」
家族の団欒を邪魔しない
やめておく
諦念?哀しみ?憎悪?なんでそんな風に感じたんだろう。
あの人と榛葉の関係は?
迂回作戦
第05話「わたしを野球につれてって」
もの申す
仁礼についていく
榛葉は参加しないのか聞く
第06話「虚数」
邑那「ですが、確実な死より生を選び、与えられた場所で精一杯生きるのも、またひとつの選択なのではありませんか?」
司「でも、忘れないだろう。故郷のコトは」

美綺「奏のママがやってる研究所が、借金だらけで大変になって、悪徳業者から金を借りちゃったことがあってね」
美綺「奏と奏ママがそろって愛人になれば、借金はチャラにするって申し出があったんだって」
美綺「そんで娘の身を守るべく、奏ママは後先考えずに更に借金して、娘をここに放り込んだってワケ」
美綺「その直後、特許が大金に化けて、なにもかも解決したんだって」
9人兄弟姉妹の一番下?

暁「もしもだ、彼女の背後に何があろうとだ。裁くなよ」
暁「彼女がここにいる……というか入れられた理由がお前から見て、どんなに許せないものであろうと、裁くなってことさ」
暁「それを知って、それでもなお踏み込むなら最後の最後までつきあう覚悟をすることだ」
暁「覚悟しないで踏み込むと……誰も幸せになれない」
第07話「秘密」
燕玲「一個人ではどうにもならないことが、この世にはあるということくらい、承知しておくべきお歳だと見受けられますがね」
燕玲「それとも、事情を探りそれを取引材料として、彼女の実家から利益を引き出す魂胆ですか?」
邑那「わたしに近づいてくる方はみんなそうでした」
邑那「ですから彼女がああいうことを言うのは、仕方の無いことなんです。彼女だけがわたしの味方でしたから」
第08話「名前」
第09話「一族」
邑那「姉妹であったなら、燕玲はわたしをわたしは燕玲を憎み蔑んだでしょうから」
司「そっか……邑那は……家族が嫌いなんだ」
邑那「燕玲が何をしていようと、例え、仁礼さんの実家を苦しめていようとも、わたしにとって彼女は、友人です」
第10話「秘儀」
通販さん「お前に邑那の境遇をどうにかできるとは思えん。だが足掻く事くらいは認めてやる。今まで足掻こうとした者すら居なかったのだから」

目の前にいるのは、様々な表情を見せてくれる愛らしい女の子で、僕は目の前に惹かれている男だった。
第11話「終末」
暁「司。お前、裁こうとしているんじゃないか?」
司「邑那、僕は知りたい。キミの口から知りたい。キミがゲストになったわけを知りたい」
司「そして一緒に考えたい。無理かもしれない、でも、もしかしたらなんとかできるかもしれない」
通販さん「邑那をあきらめるな」
通販さん「なにがあってもあきらめるな」
第12話「恋人」
ウイルス無しにはうつくしく咲かない彼女は、祖父という存在無しには成立しなかった、彼女とよく似ている。
でも、と思う。僕が出会い、僕が心惹かれた彼女は、もともとそうだったんだ。
通販さん「だけど忘れるな。まだ何も終わっていない」
第13話「王国」
邑那「そうです。私達は、この世界でたったふたりだけの王国の人間でした」
邑那「ふたりだけの軍隊。ふたりだけの政府。ふたりだけの仲間。ふたりだけの盟友。あとの世界は全て敵でした」
邑那「あなたが彼女を裁く言葉は、わたしを裁く言葉でもあるのです」
世界は光のあてかたで、見え方ががらりと変わってしまうものなのだ。
第14話「浄夜」
邑那「奇跡はあるのですね」
邑那「いえ……そんな美しいものではありませんか」
邑那「でも、わたしにとって、それは、奇跡に等しいことでした」
Epilogue「休日」

相沢美綺 攻略ver1.00 [かにしの]

相沢美綺 攻略ver1.01(07/02/25)

第01話「汝等此処より入りたる者」
少女「消えちゃいそうというか、兎に角、元気出して!!そういう気分じゃない時ってあるけど、だけど、まだ生きてるし、心臓動いてるし、あったかいし」 もしかしたら、彼女は沖縄のキジムナーみたいな森の妖精だったりしたのか。 なんだかこの深くて広い森なら、そんな有り得ない事もありそうな気がする。
美綺「やれやれ、若いのにだらしないわねぇ。わしゃ嘆かわしいよ。わしの若い頃は、はっするはっする!! OH モーレツ!!」
奏「今のは寒いよ寒いよ……寒すぎだよ……」
栖香「……一体いつの時代に生まれた人ですか」
インタビューくらい
学院生一同「新任教員の方々!!陸の孤島。流刑地。収容所群島。『凰華学園分校』へようこそ!!」
学院生一同「私達一同は貴方を歓迎します!!」
第02話「分校のありふれた日常」
もう少しぼんやりしている
庶民らしくカップ麺
仁礼の助けは借りない。
愚かな事を繰り返すね。
相沢本人に聞く
外出したコトがないわけがない
ここで相沢を待つ
第03話「遊園地へ行こう!」
美綺「BOOKといえば本!THE BOOKといえば聖書!」 美綺「AMUSEMENT PARKといえば遊園地!THE AMUSEMENT PARKといえばデウスガーデン!」 暁「歴史担当の前任者の川上先生だけどな。外出日に被保護者に手を出してな、できちゃって、で、結婚退職させられたんだぜ」
美綺「師弟愛か……弾は跳ね返せなくても、ネリチャギは使えそうだねっ」 美綺「明帝国で銀を管理していた役所の役員が、銀の保管庫を出入りする度にされた検査とそっくりの検査をね」
暁「そうなると坂水氏はお前に言うだろうな。相沢に更に近づいて油断させて、退院させるに値する不祥事の証拠を探れってな」
暁「断ってもいいわけだが、同僚でその上生活指導主任と波風立てるのは面倒だ」
相沢に仁礼と仲が悪いわけを聞く。
第04話「家族の肖像」
相沢一家に挨拶する
本人に直撃!
第05話「わたしを野球につれてって」
さりげなく割って入る 相沢を探す 美綺「それはふたつ原因があると思うけど、聞いてくれる?」
美綺「みんなは、みやびが思っているほどには、ソフトも野球も好きじゃないんだよ」
美綺「弱い者イジメ、カッコわるいよねっ」
美綺「でもそういうの楽しくないよねっ」
美綺「あのさ。あたし実家で大リーグ中継をたまに見てるんだけどね。7回あたりにになるとみんな歌うんだよ」
みやび「……Take me out to the ball game」
美綺「ホームチームが負けてても楽しそうに歌うんだ。きっとあんな雰囲気ならみんな参加すると思うよ」
第06話「とっておきの一日」
奏「美綺は、私が引っ込み思案だって知ってたから、強引な手を使ったんです」
第07話「夜明けの誓い」
じゃあ僕の怪力で
美綺「びっくりXでも注射すんの?」
司「力を出すモノと言ったらホウレンソウだ」

相沢は僕が知っているとおりの相沢だった。それは身の破滅が迫っているこの時ですら変わらなかった。
ちゃらんぽらんに見えて慎重で、いい加減に見えるクセに常に他人を気に掛ける。本当の危険には他人を巻き込もうとしない。

美綺「じゃあさ、センセ。アタシと絶対の約束。親友の誓いをしよう」
美綺「うん。罰もなにもない誓い。ただ相手への信頼だけを基にした、おそらくある種の人達には何の意味もない誓い」
誓いなんて片っ端から破られる世の中。踏みにじる方が賢いとすら思われている世の中。
それでも相沢は誓いをしたいという。上原としかしていない誓いを僕と。
この僕と。
美綺「まず、お互いの右の手のひらを、ぴったりと合わせるんだよ」
美綺「それから互いに握り合うんだよ」
美綺「親友の誓い」
美綺「友情は寛容であり、友情は情け深い。また妬んでも限度を知っている」
美綺「友情は昂ぶらない、誇らない。不作法をしても許せるレベルを知っている。自分だけの利益を求めない」
聖書の中でも良く引用されるコリント人への手紙第十三章の一説を、あちこち改造したものだ。
美綺「いらだたない、お互い恨みを抱かない。裏切りを喜ばないで、信頼を尊ぶ」
美綺「そしてすべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える」
美綺「そのような友情をこそを、我々は望みます」
美綺「相沢美綺と滝沢司は、良き時も悪しき時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も」
美綺「例えどのようなことが起ころうとも、命ある限りお互い、信頼しあうことを誓います」
第08話「ボクたち男の子と女の子」
美綺「あのさセンセ、後悔してない?聞くまでもないのは判ってるんだけど、一応ね?」
司「なら聞くな」
美綺「……ん、判った。もう聞かない」

奏「私、あんなにあんなに仲のよい家族が、実在しているなんて思ってませんでしたよ」
奏「血がつながってないなんて、信じられませんよね」
ここは遠まわしに
美綺「妖刀・六胴落としで重ねて成敗してあげますわ」

どんなにフレンドリーで年の差を忘れるくらい気が合って、一緒にいたら楽しくても。
相沢はあのぴったりと張り付いた薄い布地一枚の下に、僕を受け入れることが出来る器官を持った種族なのだ。
僕を捨てたアレと同じ女なのだ。

熟れた人妻
第09話「涙はかなしみだけでできているんじゃない」
美綺「日本の正しいお姉ちゃんは、妹の嫌がることはしないのだ」

美綺パパ「美綺。ワシはお前にあの『桜屋敷』を、ぷれぜんとしようと思ってたんだ」
美綺「アタシはパパとママの子供になれて、それだけでもうしあわせ。他になんにもいらない」
美綺「アタシはパパとママの娘になれたことが、生まれてからの一番のしあわせだと思っているから」
美綺「屋敷なんか欲しくない。それよりも妹と……栖香と仲良くなりたい。仲良くなれなくても、せめて憎まれたくない」
美綺パパ「すまなかったぁぁっ。ホントにすまなかったっ。ワシは美綺を喜ばせたかっただけなんじゃぁぁ。でも、それがお前をかなしませるとは不覚ぅぅ!」

司「側の人が突然ピンチになった時、なんの準備もなくしてあげられることは、その手を握ることくらいだって」
美綺「それができるかできないかは全然違うコトだよ。たいしたことだよ。少なくともあの時のアタシにとってはそうだった」

栖香「あの、私、ひとつ決心して来たんです。私とあいざ、いえ、お姉様が姉妹だって、今日、皆さんに打ち明けようって」
栖香「いえ、此処から始めたいと思います。私、お姉さまと仲良くなりたいですから」
第10話「なんで抱きしめたいんだろう?」
美綺がいてくれないと、世界はこんなにもつまらない。
園長先生「今でも……あなたを捨てた実の御両親を、憎んでいるのですか」
アレか。あの糞どもか。冷血の極悪の人外の化け物ども。

美綺「センセ……いつも明るいけど、無理とかしてない?」
なぜかどきっとした。最近、誰かに同じコトを言われた気がする。

友達の美綺。異性である美綺。僕はどっちが欲しいんだろう。
美綺「アタシが思い切ってあんなに恥ずかしいコトしたのに、センセは反応しなかったよっ」
でも、それより、美綺が僕を男だとみなしていたという事実の方がうれしかった。

美綺「アタシ……センセに抱かれて……、女になったんだね」
第11話「甘い生活」
それに断るのもだんだん疲れてきた、っていうか何で断っているんだ僕は?

不自然なくらいに明るくて、逆に無理をしているんじゃないかと思えるくらいだ。
屈託の無い笑みを浮かべてみせる。でもどこか違和感があった。
第12話「フォークダンスをあなたと」
美綺ママ「相手の言うことばかり聞いてはだめよ。それと自分だけの時間とヒミツをもつことね」
美綺ママ「焦るのも禁物よ。相手にすぐ答えを求めてはだめよ。人にはそれぞれリズムがあるのだから」

司「美綺は最高の女の子で、最高の相棒っていう、僕にとっての究極兵器なんだよ」
美綺「ママが言ってた……。人にはそれぞれのリズムがあるって、ふたりでいることは公倍数を求めることだって」
ずれていた僕らのリズムが、ようやく元通りになったからでもある。

本校組と分校組のへだてなく、女の子達は楽しそうだった。この学院では滅多に見られないいい光景だ。
そしてこれは、美綺の思いつきで始まったコトなのだ。
そんな相棒が僕は誇らしい。
第13話「闇とあそんじゃだめ」
美綺「…………アタシも、鍵欲しいなぁ……」
美綺「そういう鍵じゃないんだ。もっと……大事な鍵」
第14話「ぼくはなく」
美綺「たったひとこと」
美綺「アタシが欲しいのはそれだけ」
美綺「でも、それは、とても欲の深い願いなのかも知れない」

美綺「センセは自分では気付いてないのかもしれないけど…… いや、それとも話したくないのかも……」
美綺「あのね……センセは、いつも無理してる気がするんだ」
美綺「センセ。ひとりぼっちにされたらね。泣いちゃっていいんだよ」
ぼくは泣いた。
そうだ。ぼくはずっと泣きたかったんだ。
余りにもかなしくて、余りにもひとりぼっちで。
短くて、チカラを与えて、うれしくする。2文字か4文字。
司「好きだよ」
あの記憶のせいで、誰にも言えなかった言葉。
Epilogue「未来はカラフル」
でも、と僕は心の中でつぶやいた。
みんな美綺がいなければはじまらなかったって知ってるよ。
この学院の本校組と分校組の間にある無形のでも冷ややかな障壁を取っ払うなんて、僕の相棒以外には誰も出来なかったって。
美綺「みんな、さいっこうの思い出をありがとうっ」

仁礼栖香 攻略ver1.01 [かにしの]

仁礼栖香 攻略ver1.01(06/12/17)

第01話「汝等此処より入りたる者」
覚めているはずなのに、夢を見た。 桜の精がいた。 舞い散る桜の中で、ゆめのように、まぼろしのように立っていた。
その姿はひどくはかなくて。いまにもきえてしまいそうで。
物憂げに開いた目は、別の場所を見ているようで。うしなわれゆくものを見ているようで。ここにはないどこかを見ているようで。
それだけで僕は、なんだかたまらない心持ちで。ゆめとうつつのさかいめでゆらゆらして。
桜吹雪のヴェールが消えても、ゆめまぼろしの彼女の姿は消えず、そんな彼女を僕はただ見ているだけで。
声なんかかけたら彼女が消えてしまいそうで。桜の花びらになって消えてしまいそうで。夢が覚めてしまいそうで。
ゆめの住人である証拠に。彼女には僕らの姿は見えてないらしくて。この世界なんか見えてないらしくて。
その目はこちらを向いてはいても、僕を通り抜け何か別の、そう、僕の背後に広がる青空でも仰いでいるかのようで。
でも、それすら見たくもないと云う風に、彼女はしずかに目を閉じた。
そうやってどれほど立ちつくしていたろう。
彼女は一瞬だけ目を開き。名残惜しい世界を眼底に焼き付けるように見つめて。
一瞬後、目を閉じて、舞う桜に身を任せていく。
彼女だけに見えている世界に消えていく。ここではないどこかへ消えていく。
舞い散る桜のヴェールが消えると。彼女も消えていた。
いなくなったのか、それとも最初からいなかったのか……。

とりあえずほうっておく
第02話「分校のありふれた日常」
決して本人の前では口に出されぬ渾名。『寮の標準時』仁礼栖香の足音。
廊下へ出てみる。
一瞬だけ静まる辺りが仁礼の権威を皆が認めている証拠であり、一瞬だけな辺りが、権威の限界っぽかった。
食堂でBREAKFAST
仁礼の助けを借りる。
仁礼に聞いてみる。
外出したコトあるの?
栖香「いくら決まり事とはいえ、年頃の娘が教師の殿方とふたりきりで外出など、ふしだらです」
ここで相沢を待つ
第03話「遊園地へ行こう!」
仁礼を追いかける。
第04話「家族の肖像」
家族の団欒の邪魔しない。
迂回作戦
第05話「わたしを野球につれてって」
栖香「滝沢先生。教師なのにたまにしか学院生の役に立たないというのはどういうことですか!」
仁礼についていく。
邑那「貴女は、他人の助けを借りることを覚えるべきだと思います」
邑那「弱音を吐かず、全てを自分で解決しようとする。それは欠点とは申せません。ですが、それでは解決できない問題はあると思います」
仁礼は途方にくれたように立ち尽くしていた。試合が始まった時の自信に満ちた様子は欠片もなく。彼女自身すがる場所を求めているみたいだった。
相沢が一瞬、なぜか僕を見た。仁礼を助けてくれと言ってるみたいだった。気のせいかもしれないけど。
司「野球をすればいいと思うんだ」
仁礼の目がすがってくる。救いを求めてくる。
いつも僕を助けてくれる彼女を、今は僕が助けなくちゃいけない。
第06話「The Roller Coaster Memories」
ソフトボール大会ではじめて見た仁礼の表情。まるで助けを求める仔犬のようなまなざし。
あれ以来、ほっとけなくなって、出来る範囲でだけど手伝うようにしている。
なんでも引き受けて、なんでもこなしてしまえて、人に頼ることを知らない彼女。
そんな子をほっておけるわけがない。
第07話「Can I live, without rose?」
仁礼の性格通り細部までが描き込まれ、隙のない整った絵だった。
だけど、それだけだった。本校舎の絵だな、という感想にもならぬ感想が浮かび、それ以外の感情は何一つ浮かばなかった。
正臣「でも、貴男との事を話している姉は非常に楽しそうでしたよ」
正臣「姉を楽しそうにさせるのは、このボクにさえとても難しい事だというのに……。シスコン気味の弟としては、一寸嫉妬しましたよ」
第08話「SISTERS」
暁「誰にも深入りしない決意をしてるなら潮時を見つけ次第引いておけ」
美綺「すみすみが誰にも言うなって言ったからだよ」
美綺「日本の正しいお姉ちゃんは、妹のいやがることはしないのだ」
栖香「だ、だって、実家の桜を思い出して、ホームシックになっている所を、見られてしまっていたなんて……」
栖香「え、ち、違います!私はそんな子供じゃありません!ホームシックなんて知りません!」
このごろはいつもすぐ側に仁礼がいた。四角四面の優等生に見えて、実は純情で世慣れていない愛らしい仁礼が。
第09話「LONLEY & SUNSET」
栖香「私……両親に捨てられてしまったんです」
栖香「仁礼の家は終わりだから、ひとりで生きろって」
もう仁礼が愚痴をこぼせる相手も、打ち明け話を出来る相手も、僕しかいないのだ、と。
栖香「では……今だけは忘れてくださいませんか……。教師と教え子だと云う事を」
僕らは共犯して越えてしまった。教師と教え子の距離を。
可憐なくちびるが震えていた。
僕は身をゆっくりと起こし、仁礼はゆっくりと身を沈めていく。
長いまつげがキレイだなと思う。
はじらいにバラ色にそまった頬がいとしい。
女の子の肌のあたたかいにおいがする。
そして。
距離は0。
僕らははじめてのキスをした。
第10話「KISSES」
栖香「私は仁礼家の長女なんです……。人に迷惑を掛けてはいけない、一人で何でも……出来なければいけないんです」
栖香「其れなのに……司さ……先生に……」
栖香「私……以前通っていた学院で……。担任の教師に襲われかけて……事件になって……。其れで両親に捨てられたんです………」
第11話「Sparkling Gentleman & Virgin Lady」
キスだけにしても僕は、いや僕らは、確実にはまっていた。
栖香「わ、私が、其の司さんの原初的発情を処理して……さ、さしあげなければと……」
栖香「処理できます!私がします!させてください!司さんのあそこを握ってしごかせてください!そして一杯出させてください!」
栖香「このぬるぬるしたのが……先走り……。司さんの子種……」
栖香「存分に!存分に子種をお出しください!」
栖香「これ以上許すわけには……」
栖香「で、でも力づくで迫られたら……、私は……それでも……だめ」
栖香「で、でも……少しくらいは迫ってくれたら……だめ、それはだめっ」
栖香「いっそ……司さんに穢されれば……私は……家の事を忘れられるのかな……」
諦めてしまうなら、栖香は仁礼の家から逃れたがってるというコトであり。
そうでないなら、栖香は今でも仁礼の家にしがみついているコトになる。
栖香「司さんは!いつも私の事を大切にしてくださってます!勿体無いくらい大切にしてくださってます!」
大体、どちらの答えが正しいかは、分かってしまった。
でも、僕がわかっても仕方がない。栖香本人が判らなければ意味がないのだ。
栖香は捨てられたのかもしれない。
だけど、栖香は信じたがっているのだ。いじらしいほどに一途に、何の根拠もなく。
栖香の理性は、実家に捨てられたと考えている。確かに、状況証拠を見ればそうみえる。
だから、彼女は理性と感情の矛盾を解消したがってた。
僕という男がゴルディアスの結び目を断ち切るように、自分の悩みを力づくで断ち切ると。
でも……僕を選んだ時点で全ては決まっていた。
だって、栖香本人がはしなくも言ってたじゃないか、『司さんは私の事をいつも大切にしてくれます』と。
彼女は、僕に犯されることで、問題が解決される可能性を最初から考えてなどいなかったのだ。
美綺「『頑張りましょう』って言ったんだよっ。すみすみがさアタシに、このアタシに、自分から話しかけてくれたんだっ」
栖香「其の…(責任をとるとおっしゃっていただいたときは嬉しかった)…ですし…」
栖香「で、でも、あそこまでされなかったら、私には判らなかったと思うのです。自分はまだ仁礼に縛られているという事が」
第12話「PROMISE」
『寮の標準時』の足音。ただしいつもより26分遅れで。
二階は四日続けて大混乱に陥った。
栖香「皆が気付いている気がして恐くなって……其れで……其の、思い切って……。だって履いてなければ嗅がれる事もないですから」
司「あ、朝から昼までノーパンだったの?風とか吹いたらどうするつもりだったんだよ!」
栖香「其れなら私を……つ、司さんのし、尻穴奴隷にしてくださいっ!」
司「ええと……シリアナード・レイって何?」
栖香「………(間違ってなくて)………よかった……」

栖香「つまり、お前はもう仁礼家の者では無いから勝手にしろ、と私に言っているのも同じです!」
司「でも、栖香の意に添わない結婚なら、しなくていいと思っているのかも。御両親は本当は栖香を深く気に掛けて」
僕が栖香を見捨てたりしないと感じていても不安なんだろう。
なぜなら。僕らには何か約束とか契約とか誓約がないから。
なぜ僕らは、なにも約束しなかったんだろう?
栖香は家に囚われていたからだし、僕は……。

千鳥・鶫「でも♪でも♪忘れちゃいけません♪」
千鳥・鶫「ふたりのベッドを支えるのは、1500メートルの深海から突き出した、直径20センチもない柱なのです♪」
第13話「The Transient Daydream」
栖香はほほえみを浮かべたまま、僕に歩み寄り背伸びをした。
刹那。くちびるにやわかくあまい感触がしすぐ離れた。
手のひらに、硬くて冷たくて小さな物が押しつけられた。
栖香「お別れです」
第14話「Family」
司「確かめなきゃな」
美綺「そうだねセンセ。確かめなくちゃね」
本当は嬉しかったのだろうに、仁礼家の娘は仁礼家の足を引っ張ってはいけない、と、そんな意地を張ったのだろう。
仁礼父「もう仁礼の家は終わりかもしれないから、私達の事など考えず、自分の幸せをみつけなさい。ひとりで生きる覚悟を決めなさいと、言いました」
栖香が言った内容とは、なんかニュアンスが違う……。
優しい御両親じゃないか。これが芝居とは思えない。
仁礼父「娘の幸せと引き換えに屋敷を守っても、虚しい事だ。どちらが大切かなど議論の余地も無い」
司「栖香。好きだよ。判っているだろうけど、教師が学院生をじゃなくて、一人の男が一人の女を好きなんだ」
栖香「わ、私だって司さんの事、好きですよ……」
仁礼父「栖香。お前の事を私達は何も判っていなかった。お前を世の悪事から遠ざける為に凰華へやったが、其れよりも、お前の為に戦うべきだった」
仁礼母「私達は、何があっても、栖香の味方なんだって言ってあげるべきでした」
Epilogue「Cherry Blossoms」
舞い散る桜の花びらが、夢とうつつのあやうい境を示すヴェールのように、僕の視界に霞をかける。
だけど初めて見た時とは違い、栖香はあたたかさといいにおいをまとった、一人の女の子として僕の側にいてくれる。
その事実がたまらなく嬉しい。
司「来年もふたりで桜を見ようね」
栖香「約束です司さん」

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